はてな村定点観測所

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相馬高校「復讐歌」を思い出した

   

相馬の宇多川の様子を撮影

宇多川を撮影した写真を少し加工してInstagramにアップしました。

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この光景を見つめながら相馬高校の復讐歌を思い出しました。

相馬高校 復讐歌

福島県立相馬高校

相馬高校(旧制相馬中学)の応援歌には、全国的にも珍しい復讐歌があります。

復讐歌は負けた時に歌う応援歌です。相馬高校の復讐歌の歌詞は以下通り。

相馬高校 復讐歌
  
一 馬陵城頭月冴えて 宇多の流れの澄める時 勇める健児雪辱の 誓いぞ固く胸に秘る
二 想えば去年の秋浅く 力戦苦闘の甲斐あはく 山の端すごく落つる日に 涙をのんで地に哭す
三 花咲き散りて秋は来ぬ 力試さん時は今 青朗高き秋天に 意気をぞ示せ我が健児
四 月の桂にあや成せる 我が相高の旗風に 臥薪嘗胆日は至る おお復讐の我が健児

復讐歌がどんな曲であるかは以下から音声ファイルをダウンロードできます。

http://www.soma-h.fks.ed.jp/gaiyou/music/song3.wma

(相馬高校)

臥薪嘗胆

「臥薪嘗胆」と聞くと三国干渉で遼東半島を返還した頃の日本を思い出します。

黄禍論を唱え、日本人が白人に対する反撃を開始しようとしていると説いたドイツ皇帝のウィルヘルム2世は、ロシアとフランスと共に日清戦争で日本が占領した遼東半島を清に返還するよう要求します。

この時の日本には欧米列強と戦うだけの力はなく、国内では「臥薪嘗胆」が叫ばれて遼東半島が清に返還されたのでした。その後、日本は列強の帝国主義に対抗するには更なる軍事力が必要であるとして軍備を拡張、日露戦争でロシアを相手に戦うことになります。

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当時、遼東半島の旅順にはロシア軍が難攻不落の巨大要塞を構築していました。

日本陸軍は何度もこの旅順要塞を包囲して攻撃しますが、攻略に失敗して多大な戦死者を出すことになります。

この時に与謝野晶子が雑誌『明星』に発表した「君死にたまふことなかれ」は有名ですね。

君死にたまふことなかれ
   
ー旅順口包圍軍の中に在る弟を歎きて
          
與謝野 晶子
  
  
あゝをとうとよ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ、
末に生れし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親は刃(やいば)をにぎらせて
人を殺せとをしへしや、
人を殺して死ねよとて
二十四までをそだてしや。
  
堺(さかひ)の街のあきびとの
舊家(きうか)をほこるあるじにて
親の名を繼ぐ君なれば、
君死にたまふことなかれ、
旅順の城はほろぶとも、
ほろびずとても、何事ぞ、
君は知らじな、あきびとの
家のおきてに無かりけり。
  
君死にたまふことなかれ、
すめらみことは、戰ひに
おほみづからは出でまさね、
かたみに人の血を流し、
獸(けもの)の道に死ねよとは、
死ぬるを人のほまれとは、
大みこゝろの深ければ
もとよりいかで思(おぼ)されむ。
  
あゝをとうとよ、戰ひに
君死にたまふことなかれ、
すぎにし秋を父ぎみに
おくれたまへる母ぎみは、
なげきの中に、いたましく
わが子を召され、家を守(も)り、
安(やす)しと聞ける大御代も
母のしら髮はまさりぬる。
  
暖簾(のれん)のかげに伏して泣く
あえかにわかき新妻(にひづま)を、
君わするるや、思へるや、
十月(とつき)も添はでわかれたる
少女ごころを思ひみよ、
この世ひとりの君ならで
あゝまた誰をたのむべき、
君死にたまふことなかれ。

与謝野晶子は当時の日本の国論にあって愛国心が足りないとして世間や知識人から厳しく糾弾されることになります。

なお、旅順攻略にあたって203高地の占領が重要であったとする考えが一般の日本人には根深いですが、203高地の占領が重要であったとする見方は戦前の歴史観や司馬史観の影響が大きく、現在は203高地の占領は旅順攻防を巡る戦局に大きく影響しなかったという見解が定説になりつつあります。

相馬市立向陽中学校

私が通っていた相馬市立向陽中学校の写真もInstagramにアップしました。

私の家の近くにはスナックもあるけど、これはもう営業していないだろうな…。

実家近くの陸橋

(私が学校の登下校で毎日くぐっていた近所の陸橋)

遠藤裕輝短編集1「神様なんて信じていない僕らのために」

中学〜高校と演劇をやってきたから、どうしてもこういう風景を見ると『遠藤裕輝短編集1』「神様なんて信じていない僕らのために」を思い出してしまうな…。私の好きな漫画です。

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(『遠藤裕輝短編集1』「神様なんて信じていない僕らのために」)

人生の切り売り劇場

そんな私の人生の切り売り劇場でした。

『遠藤裕輝短編集1〜2』は本当オススメだからみんな買うと良いですよ。Kindle版も出ています。

「憎しみにしか見えない盲目にはならないで」か…。