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認知症の徘徊高齢者アプリはどう開発すれば良いんだろう?

   

認知症の徘徊高齢者用のアプリ開発

仕事ではないのですが、福祉系の友人から個人的にアプリの相談がありました。

  • 認知症の徘徊高齢者用にアプリをつくれないか
  • 全国で問題になっているし、これからますます増える
  • GPS機能をどう持たせるかが課題
  • 靴が有望だが毎回同じ靴を履いて出掛けるとは限らない
  • 毎回探しに行くと大変なので出来れば自動誘導機能がほしい
  • まずはアイディアが聞きたい

なるほど。確かにスマホや小型GPSだと毎回持ち歩くとは限らないし、靴にGPSが埋め込まれていると位置情報の特定には役立ちそうですね。毎回同じ靴とは限らないし、自動誘導機能は無いですが。

認知症の高齢者は全国でどれくらいいるんだろう?

まず全国で認知症の高齢者はどれくらいいるのか調べてみました。こちらは平成24年(2012年)厚生労働省の社会保障審議会介護給付分科会に提出された「認知症施策の現状について」という資料です。

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ここでは全国の認知症の高齢者の数を462万人と推計しています。さらに認知症と正常との中間にある高齢者を400万人と推計しています。合計で862万人となります。これは5年前のデータですので、認知症の方は更に増えていると思われます。日本は既に認知症社会に突入しています。

認知症高齢者の行方不明者はどれくらい発生しているのでしょうか。平成28年(2016年)に警察庁が発表した「平成28年における行方不明者の状況」という資料があります。

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この資料によると2016年の行方不明者のうち15,432人が認知症であると記録されています。2012年の10,322人よりも1.5倍も増加しています。

靴にGPS機能を埋め込む

認知症の高齢者の徘徊をどのように発見するのか。まずは有望視されている靴にGPS機能を埋め込んでいるメーカーについて調べました。

GPシューズ

www.cherrybpm.com

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  • 靴のかかとにイマココのSIMカードとGPSが埋め込まれている
  • 専用アプリで現在地を表示できるようになっている
  • 初期費用68,000円
  • イマココサービスSIMカード初期費用3,000円
  • SIMカード月額料1,600円
  • 靴は2種類から選べる
  • 充電が必要
  • 専用アプリあり

見守りシューズ

www.mimamori.ne.jp

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  • 同じく靴のかかとにGPSが埋め込まれている
  • 一括払いと分割払いが選べる
  • 一括払いは69,000円
  • 分割払いは月4,400円×11ヶ月 それ以降は月3,000円
  • 合成革型シューズやマイスター型シューズは更に高い
  • 2週間に1回充電が必要
  • 専用アプリあり

いずれも7万円近くでかなり高額な商品です。靴も2種類または3種類からしか選べないので、高齢者の足に合わなければ日常的に履いてはもらえないかもしれません。靴のGPS・SIMカードへの充電が必要となるので、1週間〜2週間おきに充電を行う必要があります。

ハードウェアとアプリの方向性 IoTとの連携

もっと確実に、もっと安く、もっと生活の選択肢が多い方向でハードとアプリを作れないかなと思いました。自動誘導機能もなければ徘徊のたびに誰かが探しに行かなくてはならなくなりますね。

1つ考えたのは補聴器や湿布のようなシールを耳の近くに貼ることでした。nano-SIMとGPSがついており、補聴器や湿布のような付着感で位置情報を把握することができるものです。太陽光による充電も入れたいですね。

超小型マイクをつけておけば耳にダイレクトにアプリから誘導音声を出すこともできます。SORACOMのようなIoTのデータ通信サービスとも連携すれば通信費用もだいぶ抑えられるかもしれません。メガネタイプも考えたのですが、全ての高齢者がメガネをつけているとは限らないですよね。

おそらくオールマイティなハードやアプリは存在せず、湿布・補聴器・メガネ・スマホ・靴などをトータルに組み合わせるとカバー率が高まるように思います。それを考えると複数の生活用品に跨がってメタにカバーできるアプリができると良いのかな。さらにそこから毎回人が探しに行かずにすむナビゲーションをつけなくては…。IoT技術との連携も試されていると思います。

徘徊高齢者を助けるアプリ…良い案がまだ思いつかずにいます。アイディアが思いついた方はぜひお寄せください。

認知症疾患診療ガイドライン2017

認知症疾患診療ガイドライン2017

  • 作者:
  • 発売日: 2017/07/31
  • メディア: 単行本