デスクトップLinuxの時代は到来しているだろうか?
Linux・Mac・Windowsの3つのOSを普段使っています。下記の記事を読みました。
2017年はおろか、もっと前からとっくの昔に、GNU/Linuxデスクトップの時代は到来しているし、ブログ執筆であろうとプレゼンのスライド資料作成であろうと、GNU/Linuxは十分実用に耐えうる。
私もデスクトップLinuxの時代は到来していると思うけど、しかしプレゼン資料を作成するソフトウェア以外にも、デスクトップLinuxの普及を阻んでいる難所があるなと思っています。私が普段デスクトップLinuxを使っていて使いづらいと感じた部分を整理してみました。
デスクトップLinuxの難所
e-TAXが使えない
カードリーダーを使って頑張ってみたけどLinuxからは成功できず…。誰か成功した方はいますか?
Blu-Ray動画の再生が難しい
リッピングするかAACSを解除する方法で頑張るしかない。
地上波デジタルの視聴が難しい
動作するデバイスが限られる。以前はPT3で視ていた。USB接続ではなくブラウザ接続型で閲覧するものであれば比較的容易。
ハイバネート設定が難しい
特にノートパソコンでハイバネート設定が難しい。
省電力設定が難しい
デスクトップLinuxであれば省電力というイメージは幻想。X起動中に各アプリの省電力設定をきちんと設定しなければWindows環境よりバッテリー消費が激しいことも多い。
輝度設定キーが動かない
ノートパソコンの液晶の輝度設定キーがデフォルトでは動作しないことが多い。
タッチパネルをオフにできない
BIOSでタッチパネルを設定する項目がなくWindowsのユーティリティソフトで制御するモデルだと、タッチパネルをオフにできない場合が多い。
プリンタやスキャナの設定が難しい
最近はだいぶ多くの機種が動くようになってきたけど、ユーティリティソフトが無い場合が多いので細かな制御はできない。インクの残量などもわからない。
スマホとの同期が難しい
USB接続したスマホとの同期が難しい。
デスクトップ環境のUIがイマイチなのが多い
KDE・Gnome・XFCE・Unity・MATEなど、どれも帯に短したすきに長し。
NTFSやHFS+の書き込みに設定が要る
読み込みはすぐできるけど、書き込みは設定が必要。
サウンドやカメラの詳細設定が難しい
最近はほとんどのサウンドカードやWebカメラが動くけど、ユーティリティソフトで設定するような詳細設定は難しい。
Bluetoothデバイスの一部でペアリング出来ないものがある
ほとんどのデバイスは設定でペアリングできるが、一部のペアリングできないデバイスが存在する。
ブラウザで閲覧できないサイトがある
UserAgentをホワイトリストで許可しているサイトの場合、推奨ブラウザでアクセスしても閲覧できない場合がある。UserAgentを書き換えてアクセスし直す必要がある。
IMEで良いものが少ない
Atokの大分昔のものは動くけど、基本はMozcなどで頑張るしか無い。拡張辞書必須。
KindleアプリのLinux版が無い
KindleアプリのLinux版が無いため、wineで動かすしかない。
Evernote公式アプリのLinux版が無い
公式アプリのLinux版が無いため、ブラウザ版を使用するか、サードパーティーのEvernoteクライアントを利用するか、wineで公式アプリを動かすしかない。
LINEアプリのLinux版が無い
wineで動かすしかChrome拡張を使うしかない。
画像編集ソフトが限られる
GIMPで大体のことはできるけど、PhotoshopやSketchのようなソフトは使えない。RAW現像手段も限られる。
SteamがUbuntu版しか提供されていない
Steamのゲームを遊ぶにはUbuntuやUbuntu互換のディストリが必要。openSUSEなどでは使用できない。
SlackアプリがFedoraかUbuntu版しか提供されていない
SlackアプリはFedoraかUbuntuでしか使えない。それ以外はブラウザ版。ただ、openSUSEにはFedoraのRPMをインストールしたら動作に成功した。
Gitクライアントで良いものが無い
GitKrakenは重い。MacでいうSouceTreeのようなGitクライアントがあると良いけど…。
入力デバイスの操作がイマイチ
特にドライバの提供されていないマウス系のホイール操作はエミュレート精度がイマイチ。Apple系のデバイスも設定に難儀する。
それでもデスクトップLinux
それでもデスクトップLinuxは楽しいです。デスクトップLinuxはMacの半分くらいのシェアがあるので、そろそろ市民権を認めてほしいと願っています。
(2014年のオープンソースカンファレンスにて)